ソーラ‐発電パネルをシーズンで傾斜角度を変換すると,何%の成果率となるか
補足シーズン変換方式のパネル設置傾斜角度
パネル面設定を〈真南・南中角度〉の条件で,年間傾斜角度固定の場合と比較してみる;
東京地方の場合南中高度とパネル傾斜角度
地球自転軸の傾斜角度が23.4度である.そして東京地方の場合,緯度は35度である.このことから,南中高度は,その補角55度を基準にして±で求められる.パネルの最大効率傾斜角度は,その補角である.以下は比較の目安として南中高度時に絞っての計算である.
南中高度 最大効率 傾斜角度35度固定との比較(率)
パネル傾斜角度
夏シーズン 78度 12度 35°-12°=23° ∴ cos23°=0.92
春秋 55度 35度 同じ = 1
冬 31度 59度 35°-59°=24° ∴ cos24°=0.91
※ 全日の受光量積算は, 三角関数の積分で求められる.これは高校の数Ⅲの問題である.
★年4回シーズンごとに角度を変換する場合,
年間35°固定制と比較して,およそ10%ぐらい得するということ; これは大きい!
★年間4回の変換では大変というならば,少なくとも年2回6カ月ごとに角度を変換することをお勧めする. この場合は,太陽移動角速度を考慮して次のようにする.
※全くの感覚的な概算である.
夏バージョン(4月~10月;一番暑い7月に合わせる) →
南中79°-8°=71°その補角で29度 あるいは, 春秋35°-8°=27度
冬バージョン(11月~3月;一番寒い1月に合わせる) →
南中30°+8°=38°その補角で52度 あるいは, 春秋35°+16°=51度
方法;
φ30mmパイプでも,アングルレール利用の架台でも,固定した部分は自在クランプ,あるいは,ジョイント・ボルトを外して三角形の2点間距離を調節して,簡単にパネル面を,シーズンごとに換えることができる.
★家屋根の傾斜を考慮
この傾斜角度を設計するとき,パネル設置に当たっては,家それぞれの屋根傾斜があり,これを考慮すること.今回の事例の場合1階屋根の傾斜は,14度である.設置工事にあたって角度決めは, 分度器ではなく,三角関数を使って三角形の長さでやることで,より正確に・確実に組み立てられる. 部品のセット製品化の時点で,パイプ・レールに印を付けておきたい. なお,屋根傾斜が分らないときは,エアコン工事でも使う【水準器】が必要となる.