生命 自然の交流/共同のいとなみ

エクセルギーなLife&Housingラボ(NPO) 自然の循環性に生きる生活と住まい方/営みの提案交流ブログ

豊洲市場廃棄 築地の再生を No7建築エコノミスト森山構想は素晴らしい!

【ブログその7】

 築地市場増改築に対する

 森山構想プランの 大変優れた発想

 

  1. 転換物流作業が設計の核心

生鮮市場というのは, セリ売り・買い付け・集配・出荷という転換の物流作業が設計の核心である. この作業工程が最も合理的に為すことを設計戦略のprincipleとして設計すること. フラクタル図形とは, 作業量を最大効率で最高の事業を為す造形に進化させた作図方法である. 建築エコノミスト森山は このフラクタルに着目したところが素晴らしい.

 

  1. 実際の作図法にみる 最適機能性

建築に当たっては 最高効率の最大作業量を為す 最適造形がある. それがフラクタルの建築法・造形作法の核心というものである. その基調を述べてみよう;

フラクタルは 造形の基本となる 作業過程の流れ・物流を解析し, その最適形状を探究する. その核心は 【Bコア図】【Cコア図】に見られる. これを 建築エコノミスト森山は 見出したのである.

 

A; フラクタルの多くは, 自己相似形の再帰性過程でなされる. 作業数列前項の図形をもとにして, 多くは相似形で接合足し・積み上げをしていく. 森山構想では 【Bコア図】を重視し, これを建築コアにして 増築では, 円弧を伸ばして,回転接続でなしてはどうかと 構想検討した.

このコアとなっている円弧形状のフラクタルは, 数百の同時・逐次に行われるセリ場に 商品を運び,並べ, そこに 仕入れ人が一つ一つ吟味して, セリに参加する. セリ落として品物は, 配送上に運ぶという作業過程を最も合理的に進める形状をなしている. 扇型状の生鮮品置き場は 配置・競り・配布の作業過程では,最も合理的で, 最適型状である. これもまた フラクタル図形である. 日本のスーパーマーケット形状の格子状では 決して為せない. 全体の円弧と合体してFraction;小片部分で扇形に接合していく図形は まさに フラクタル幾何図形である.

   こうした造形は, 築地市場建築当時の設計者と市場関係者との協同の成果である. 建築におけるフラクタル図形の造形は 実際には こうした汗水流した労働と, それへの真摯な受け止めによって 透徹した科学によってもたらせられるのである. このことを教わった.

 

B; 更に 森山構想では, 集配・荷受けする車の駐車方式を 櫛形ポート方式にした【Cコア図】を重視する. この図形は, フラクタル図形の一つである. ここでも この形状設計は 最大流量を最も合理的に配流する図形の一つとなっている. 櫛・エラ・フィン形状と それを付けた何本かのポートを円形に集合させた図形は, 《物質流の転換・変換点に現れる結節の形状》は その‘最大ず効率・作業量への進化’というフラクタル形状である. 建築エコノミスト森山が挙げている事例;F1~F2肺胞,神経シナップス,エンジンのシリンダー等のフィン,織法における九十九折等, 変換形状に共通したものである.

  

C; 建築エコノミスト森山構想案の大事なところは, このB・C二つを結び付けた形状を 現行の築地市場配置に見出し, それを基調にして, 増改築案を構想したものである.

   コアBとCが連結して, 〈1万点物と数千人の判断行動する流れ交換過程;配分・転換と配送の過程〉を最も 合理的に;最大作業量を裁く 最大の効率の形状としている.

 

  1. フラクタル増改築にあたっても その作業工事の流れ;工法も重視する.

   森山構想では 《ローリング工事》と称した方法で 増改築構想をしている; これならば 現行の作業を中止しないで, それを続けながら, 増改築建築が為せる.工事を現業を続けながら, 円弧競り場が増新築がされ, それが完成したらば, 3分の一ずつ セリ場を 増新築競り場に移し, 順次玉突きで,競り場を取り壊し改築すればいい. こうした工事作業もまた, 前作業・造形を活かして次を積み上がるという流れ構築であり, フラクタル流儀である. 実際の生物種進化・生体内臓器細胞の改編では, そうやって増改編が為され, より適合した進化と改良が積み上げられたのである. この点でも 森山案は大変優れている.