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エクセルギーハウス技術開発研究所

エクセルギーなLife&Housingラボ(NPO準備) 自然の循環性に生きる生活と住まい方:営みの提案交流ブログ

ぺルチェ・ゼーベック発電・冷暖房パネル特許申請書03

実用新案特許申請書(3本)の概要

 

登録第3185332号

登録第3185333号

登録第3185334号 

 

 

【0011産業上の利用可能性】
 この〈ペルチェ・ゼーベック素子シート〉と〈気化促進機能性膜シート〉による熱管理機器について,その利用可能性を挙げる.開発に当って,先ず持っては,この企画製品がどのような規模の発明:産業発展につながるのかを見てほしい.

 

Dual Heat Split方式による熱効率の高さ

ペルチェ・ゼーベック素子と気化促進機能性膜による装置は,その熱分離:移動の仕組みにおいて,機能的に相似形で設計されている二重の熱分離方式Dual Heat Splitである.この2つの機能シートにより,双方のドッキングで,よりいっそう相乗効果が生まれ,このシステム系に導入されるエネルギーを余すところなく・無駄なく利用して,エクセルギー効率を高くすることができる. また,両方とも,ペルチェ素子においては,電流を逆流させる,機能性膜シートにおいては,蒸発・結露を逆にすることで,その働きを逆転できる装置となっている.ここでも,2種類のシートの機能は相似形である.このような機能における相乗性シナジー効果は,これからは,科学技術の設計のプリンシプル:指針として重要である.これはその典型をつくる.
 

家屋室内の冷暖房両用機の特徴

1)吸収式冷房機も含めて,従来の冷暖房機器は,電気・化石燃焼エネルギーを大量に使うことで,冷暖房をなしていたが,本発明の装置は,太陽光だけではなく,大気熱,及び,風などの自然エネルギーをできるだけ高いエクセルギー効率で,発電し,この電力を使って,ペルチェ素子シートと接合させた機能性膜シートによる冷暖房機器装置を稼動させる.自己完結的に稼動できる,完全な〈エネルギーの自産自消〉をはかる持続可能性の高い,環境負荷の少ない,自然との共生型のエコロジーな装置となろう.
2)このパネル装置の熱交換方式は,従来の多くの冷暖房機器のような,過冷却・暑熱風の吹き出し方式ではなく,天井・床・壁などの室・家屋周囲面を温度調節する〈面積方式の冷暖房機器〉である.このことにより,そこに住まう人間の体に優しい,快適な生活空間を創出し,体感的に,優れて快適な熱調整管理の住環境をつくることになる.

3)家屋室内周囲面を,夏場の猛暑日の外気温35℃以上のときで25℃,あるいは,冬場の真冬日の外気温5℃以下のときで,断熱性の高い家屋においては,20℃に維持できる.

この温度管理目標数値の恒常性は,自然エネルギー:熱環境の変化により,自動的に維持される:暑くなればそれだけ,稼動多となり,天候が涼しくなれば,自然に,熱分離量が少なくなり,機能が止まる,そういう〈自然な方法による熱調整自動制御方式〉である.
4)当初設計の目的であった室内周囲面(天井・壁・床)の冷却による冷房機器として用いるが,この装置において,ペルチェ素子に流す電流方向を逆にして,吸熱放熱面を逆転させ,機能性膜の方も,導入を温熱蒸気にすれば,作用は逆になる.これを利用して,夏用の冷房機と同一の装置で,冬バージョンとして,太陽光利用の室内暖房機として使うことができ,〈オールシーズン利用型の冷暖房両用機器〉となる.
 

広域面積・容積表面の広い建物躯体の温度調節管理

この二重の熱分離Dual Heat Split方式による装置は,少電力で,広域面積を冷却・温熱することができ,室内冷暖房だけではなく,用途は多様である;

太陽光照射を広大に受ける建物において,その冷房・暖房に利用できる.すなわち,建造物の外空間の広さそのものを有利に生かして,発電所送電電力を全く使わないで,建物躯体そのものを温度調節・管理することができる.装置の基本は,シートであり,広域面積型の熱管理機器である.柔軟な耐久性があり,その製造価格も,設置価格も廉価にできる.その利用構想としては,体育館,マンション,高層ビル等の,あるいは,温室パネルの温度調節管理,さらには,街のアーケード,砂漠地帯の天幕シート等の野外空間の温度調節としても使えよう.
 

ゼーベック発電シートの利用可能性

ペルチェ素子をシート化することで,その逆現象のゼーベック効果素子として発電させる機能を利用する可能性もまた,格段に広がる.この素子シートを用いて,この冷却面に本発明の〈気化冷却機能性膜シート〉を接合さて使うことで,太陽光だけではなく,大気熱・風エネルギーも取り込んで,効果的に発電させることができる.この方式は原理的に見て,自然エネルギーという環境性のエネルギー全体を丸ごと使うことであり,エクセルギー効率は.環境基準性エネルギーとしては,従来の太陽光発電と比較して,格段に高い.

また,この広域面積をカバーできるシートは,前述通りにゼーベックにおいても,柔軟な耐久性があり,製造も,設置も格段に安価にできる.そうなると,その利用可能性は,広大である.例えば,空間面積の広い建造物の壁面・屋上利用等,その太陽光照射と大気熱・風エネルギーを利用できる.このゼーベック発電シートを洋上,あるいは,砂漠地帯に広げて敷く・張る工法は,至って簡単であり,広大な面積を占めている地表平面ならばどこでも,多様な自然エネルギーを複合的に取り込んで,大量の電力を確保ができる.さらに構想を広げれば,高速道路脇にも設置して発電することができる.これによって生み出される電力を,パンタグラフ装着の自動車に供給して,走行できる〈電車的な自動車〉が可能である.
 

「建物の衣類」

従来の樹脂繊維・織布技術は,主に,衣服の〈機能性繊維・衣類〉として開発されてきたが,本発明のような〈機能性膜・シート〉は,「建物の衣類」として,家屋躯体・野外空間施設の温度調節管理として開発進化させることが求められ,重要な産業技術分野となろう.
 建物の衣類としては,外空間・躯体の衣類だけでなく,室内側の衣類としても,重要である.この温度・熱管理は,現状では,断熱性・保温性・蓄熱性等,素材物質の静的な機能であったが,本考案のような機能性膜シートの発明を契機にして,過って,日本建築の竹子舞土壁がそうであったように,熱・電気・光,風等,全ての自然エネルギーを動的に扱って,機能させるような進化を探究・追究することになろう.

そもそも,現代日本において「高機能性衣類」が喧伝されているが,エクセルギー解析では成り立ち得ない・可笑しな製品もある.こうした,何かマヤカシ的な宣伝文句ではなく,現象過程の解析と技術実体をなす充分な根拠を示すべきである.この発明考案による〈機能性膜シート〉の発想による設計:機能の構成の仕方は,衣類:繊維・製糸・織布技術においても,進化の重要な契機となろう.そうなることを願いたい.

 

ナノレベルの造形設計とエクセルギー解析の重要性

ペルチェ素子現象だけではない.最も日常的な付き合いである,水の蒸発という仕組み・過程さえ,エクセルギー的に解析はされてない.今回の発明考案のモデルとした植物の葉においても,実に巧妙な自然の原理をとらえた巧みな機能は,生命20数億年の永い積み重ねによる大変素晴らしい進化の成果である.全く無駄のない合理的な機能過程の一つひとつに,機能過程のエクセルギー解析をし,その仕組みの実体をつかみ,それを技術に転化させ,それ以上の機能性効果を為す実体を作り出すことが,これからの人間の科学技術の進化の重要なプリンシプルとなろう.

21世紀の科学技術の発展の一つの重要な領域は,素材の電子操作の自由自在性にあり,ナノレベルの形態創出:造形の設計と機能過程のエクセルギー解析にある.