系統電力にサポートしてもらって完成 二つの技術開発課題(シリーズその3)
系統電力をサポータにして 小規模ソーラ‐発電システムを完成させる
電力補充器 及び蓄電器 新たな技術開発の研究
2電源連携器の技術課題
1.6kW小規模ソーラ‐発電のシステムで必要なものは,負荷となる使用機器への電力供給に当たっての安定性である.ソーラ‐発電も含めて自然再生エネルギーを利用するに当り,その発電量の刻々の変動は大きい.小規模となればなるほど,これが激しくなる.この問題の解決なくしては,家庭電力としては使えない.
この課題にとっては,次の方法で解決できる;
A: 短期変動対応では,コンデンサ-機能によってであり,
B: 一定間隔幅の変動への対応では,電力補充電流安定機器である.
以下にこの2つのダーオード端子,あるいは 機器についての改良・開発指針を考究する.
機器の名称は【オフグリッド/グリッドパワー切替器】として製品化されているが,製作のコンセプトで大きなボタンの掛け違いがあり,ソーラ‐発電システム搭載の製品として技術の自立完成型を求めることでは 現行のこのままでは使うというふうにはいかない.それで今後の製品開発のために その製作指針を示すことにする.
電源切替器ではなく,電力補充電流安定器に
設計のコンセプトで最も重要な指摘は,現行のような2電源の切り換えではなく,ソーラ‐発電の変動・電流量の低下に対する系統グリッド電源からの補充による電流の安定確保である.
1)2電源両方への逆流防止ダイオードを付けること.
2) その上に立って,ソーラ‐発電量が充分でないときに,系統電力より電力補充をする.
システム全体では電圧は100V一定にしてあるので,電流量補充となる.電流の逆流をブロックして,系統電力の契約アンペアの上限まで,系統電力の質を傷めないようにして,合流補充して使うようにしたい.電源の切り換えではなく,あくまで,指定した電流量の確保のため 電流量が低下したときの連続した補充機能である.技術的にはそんなに難しいものではなかろう.
★電気の流れを水流に例えるなら,電位は水位差であり,電流量は水流量であろう.その量の操作は 田圃に畦から水を引くときにその堰の高さで操作すると同じ仕組みである;雨が降って田圃の水位が上がれば止まり,余分な分は流出させ,水位が足らなければ,畦から水を引く.こういう機能を電気回路で組めばいいのである.
※現行の電源切替器でも 2電源の入力優先順位の選択は必要としない.ソーラ‐発電側供給優先のセットだけでいい.
3)2電源両方に対して,機器の保護,及び電力の質を落とさない機能を持たせる必要がある.特に,以下の点が重要であろう.
A:交流電力の場合,周波数位相の一致を必要とする.負荷電気機器のONの前に既に構えとして,両方の電源の位相を同調させて,それを維持して稼動させられるようにすること.
B:過大電流の発生時の瞬時遮断は不可欠である.
※系統電力グリッド会社は連系契約時において,パワ-コンディショナ-:正弦波インバータが充分な保護・電力の質維持機能を持っているかどうかの点検は,上記2点の確認でいいのではないのか.